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ナッツアレルギーの頻度は?
ナッツは、即時型の食物アレルギーにおいて原因食物の1.9%を占めます1)。

食物アレルギー対策検討委員会により行われた疫学調査によると、国内における即時型食物アレルギーの80%が、8歳までに症状が起こる小児期発症型のものでした2)。 しかし、ナッツに関しては小児だけでなく成人の症例も報告されており、成人も発症する食物アレルゲンとなっています3)4)5) 。
また、ナッツによる即時型アレルギーの症例における原因は、アレルギー表示奨励品目となっているクルミが一番多く、次いでアーモンド、マカダミアナッツでした6) 。
重篤な症状を起こす原因アレルゲン
ナッツアレルギーは、ヒフ症状、呼吸器症状、消化器症状などに加え、重篤な全身症状を起こす例も報告されています5) 。また、ナッツは入院を要した原因食物の上位にもあげられています6) 。
入院を要した上位の食物アレルゲン
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順位 |
項目 |
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順位 |
項目 |
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1 |
鶏卵 |
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7 |
ピーナッツ |
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2 |
乳製品 |
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8 |
エビ |
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3 |
小麦 |
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8 |
イモ類 |
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4 |
ソバ |
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10 |
ナッツ類 |
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5 |
イクラ |
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10 |
大豆 |
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6 |
魚類 |
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10 |
貝類 |
表:平成13年度厚生労働科学研究報告書を元に作成
ナッツ間の共通抗原性および花粉症との関連
ナッツ間には共通抗原性が認められ、複数のナッツに対する特異的IgEが検出されることがあります7) 。
また、ナッツは果物・野菜とともに、*カバノキ科花粉症に合併する口腔アレルギー症候群(OAS)の原因食物として知られています。これは、花粉、果物・野菜とナッツの間に存在する共通抗原が原因であると考えられています8) 。
*カバノキ科:ハンノキ、シラカンバ、ヤシャブシなど
シラカンバ花粉と共通抗原性のある食物
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バラ科 |
リンゴ、モモ、洋ナシ、イチゴ、 サクランボ、スモモ、アンズ、ウメ、ビワ |
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セリ科 |
ニンジン、セロリ、フェンネル、クミン、 コリアンダー |
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ナス科 |
ジャガイモ、トマト |
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その他 |
キウイ、クルミ、ヘーゼルナッツ、 ブラジルナッツ、アーモンド、ココナッツ、 ピーナッツ |
アレルギー・免疫:9 (5) 564-570,2002 改変
誤食・混入による症状の発現
ナッツは、主食・副菜から菓子・嗜好品まで多岐にわたります。接触や誤食する可能性の高い食品であり注意が必要です。
ナッツを含む食品の一例

また、原材料表示欄に当該ナッツの表記がない場合にも、ナッツを含む食品と製造ラインを共有しているためにアレルギー症状を発現したと考えられる症例が報告されています9) 。
症例
クルミアレルギーと診断されていた8歳児
現病歴
オートミールレーズンクッキーを摂取し、数分後に口腔掻痒感、腹部痙攣、呼吸困難、顔面蒼白、めまい、全身性蕁麻疹が発現。当該クッキーは、以前食べて症状が出なかったものと同じ製品で、ラベルにはクルミの表示なし。
当該クッキーの抽出物に対し、クルミ陽性血清が反応を示した。当該クッキーは、クルミ含有食品と同じラインで製造されたために、クルミが混入したと考えられた。
参考文献
- 厚生労働科学研究班による食物アレルギーの診療の手引き2005(主任研究者 海老澤元宏)
- 斎藤博久監修 食物アレルギー(診断と治療社)P.18-23
- 猪又直子ほか アレルギー 2006:55;1;38-42
- 掛水夏恵ほか アレルギー2003:52;10;1022-1026
- 加藤弥寿子ほか アレルギー2003:52;8, 9;912
- 平成13年度 厚生労働科学研究報告書
- S.H.Sicherer et al. Clinical implications of cross-reactive food allergens: J Allergy Clin Immunol 2001;108;881
- 山本美穂ほか. 口腔アレルギー症候群 -Oral allergy syndrome-:アレルギー・免疫 2002;9;5;564
- J.A. Nordie et al. Anaphylaxis from undeclared walnut in commercially processed cookies.:J Allergy Clin Immunol 1993;91;154.